身代わり
その精神の崇高さを讃え感動する人の魂に幸いあるを喜ぶ
【問】- 先月、東武東上線で自殺志願の女性を助けようとした警察官が電車にはねられて死亡しました。私はこの警察官を日本人として誇りに思い、感動しています。この行為がいかに素晴らしいかお聞きしたいです。また、もし助けられた女性が再度自殺してしまっても、彼の死は無駄にならないと思うのですが、いかがでしょうか。御教示のほど、よろしくお願いいたします。(東京・A)
- 【答え】
- あなたが、それ程に感動しているならば、それで充分である。道行く人が、焼香に足を止めているのが私にはとても新鮮で、救われた思いがしたことも事実である。思いの外、日本人もいい所があるとテレビで見たものだ。この所、日本人も少し他者との距離を縮めようとしているのかもしれないと感じさせられたものだ。
- さて、あなたのご希望のことだが、ここにスラスラと書き綴れるかというと、これが困ったもので、そうはいかないのである。
- しかし、これ程にあなたが感動しているのだから、それでよいと私は思っている。その事にケチをつける気は、毛頭ない。だから、ここで終了させたいのだが、そうもいかない。
- 彼は警官として立派であった。今どき、こういう純な人は少ないものだ。皆、小賢しく、威圧的で愚かな者が多い。そのくせ、暴漢に立ち向かうことなく、中には逃げ出す者すらいて噴飯ものである。そういう中にあって、彼は立派だった。写真を見る限りに於いて、彼は、出世しないタイプである。決して、頭が切れるタイプでもない。しかし、真面目な正義漢であったと言えるだろう。
- 望むらくは、助けた相手が、子供だと良かった。問題はこの女性が改心するかである。この種の人間は、この事を重く受け止める事が出来ず、却ってそれも重荷となって再びと自殺しかねない。そうならない事を望むばかりである。
- もし、彼女が死んだならば、彼の死は無駄になる所だが、幸い今回に限っては、あなたの様な感動者が続出したので、良かったと思う。また、そういう事がなかったとしても、身を犠牲にして他者を助けた魂は評価されるものである。それは、来世へと明らかな印をもって繋がっていくことになる。
- 何より、ここに感動しているあなたの魂が純粋なる事を褒めたいと思う。何に感動するかで、人の評価は定まるのである。あなたは良い事に感動している。更に深いものにも感動出来る事を祈っている。














